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こんにちは!介護ブログ管理人のサキです。 この記事は介護は難しい、わかりにくい方に向け、初心者でも簡単に紐解いた解説をします。 介護保険は、3年毎に改正されます。この記事を読むと、最新の介護事情や歴史に触れることができます。 とは言え、一体どうしたらいいかが分からない…というあなたのために、一日一つブログをアップし解説したいと思います。 この記事を読み、実践する事であなたも介護の達人になりますよ! ですので、ブックマークをつけて、じっくりと読み進めながら取り組まれてみてください。

《介護保険最新情報Vol.664》介護支援専門員が負うべき義務を増やして、制度が良くなるはずが無い!

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2018年4月の介護報酬改定に伴って、居宅介護支援事業所関連では下記の基準・通知・省令改正が行われている。




基準改正としては、利用者の意思に基づいた契約であることを確保するため、利用者やその家族に対して、利用者はケアプランに位置 付ける居宅サービス事業所について、複数の事業所の紹介を求めることが可能であることや、当該事業所をケアプラ ンに位置付けた理由を求めることが可能であることを説明することを義務づけ、これらに違反した場合は報酬を減額 (所定単位数の50/100に相当する単位数(運営基準減算))するとした。




囲い込みを防ぐための基準改正であり、担当介護支援専門員から利用者に対して、公正中立なケアマネジメントを行ったうえで、サービス事業者を適切に選択することを明らかにする基準である。




もう一つの変更は通知改正であり、集合住宅居住者において、特定の事業者のサービス利用が入居条件とされ、利用者の意思、アセスメント等を勘案せずに、利用者にとって適切なケアプランの作成が行われていない実態があるとの指摘も踏まえ、利用者の意思に反して、集合住宅と同一敷地内等の居宅サービス事業所のみをケアプランに位置付けるこ とは適切ではないことを明確化している。




サ高住等の入所条件として、併設の訪問介護等のサービスを利用しなければならないという不適切ルールを押し付ける事業者が増え、そのことを当該事業所に併設された居宅介護支援事業所のケアマネジャーが推し進めているという実態が、この通知変更につながった。




省令改正では、訪問回数の多いケアプランについては、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、 市町村が確認し、必要に応じて是正を促していくことが適当であり、ケアマネジャーが、統計的に見て通常のケ アプランよりかけ離れた回数の訪問介護(生活援助中心型)を位置付ける場合には、市町村にケアプランを 届け出ることとされたが、これについては、「基準回数を超える生活援助プランの届け出について」で指摘した通り、この届出とケアプランチェックについては、届け出なければならない居宅サービス計画を作成することを躊躇しないでほしい。




国が言う基準回数を超える生活援助中心型サービスを、居宅サービス計画に組み入れることは少しも恥ずかしいことではない。その計画回数に根拠さえあれば良いのだから、きちんとアセスメントした結果として、その必要性を説明できれば何の問題にもならないのである。




どちらにしても公平・中立なケアマネジメントにより、サービス事業者による不当な囲い込みをなくすための改正であることは間違いなく、それだけケアマネジメントへの信頼が揺らいでいるという意味にもとれる。このことについて居宅介護支援に携わる介護支援専門員は、危機感をもっておかねばならない。




こうしたルールの厳格化がさらに推し進められると、介護支援専門員の裁量が働く余地が著しく狭められ、それはある意味、型にはめられた利用者支援しかできなくなることにつながりかねず、ケアマネジメントによる適切な判断を阻害することになりかねない。




そう強く感じたのには理由があって、7/13付で介護保険最新情報Vol.664が発出され、そこでも居宅介護支援事業所の介護支援専門員に新たな義務ヵ課せられている。


この通知は住宅改修費についての改正通知である。


ご存知のように介護保険の住宅改修は償還払いであるが、工事前・工事後の必要書類のチェックが通れば、支給限度基準額( 20万円)の9 割( 18万円)を上限として利用者に住宅改修費が支給される。



住宅改修の種類としては、(1)手すりの取付け (2)段差の解消 (3)滑りの防止及び移動の円滑化等のための床又は通路面の材料の変更(4)引き戸等への扉の取替え (5)洋式便器等への便器の取替え (6)その他前各号の住宅改修に付帯して必要となる住宅改修がある。なお(3)については法施行当初は、屋外における段差解消、床材の変更及び手すりの取付けなどの工事については、玄関ポーチの工事を除き、住宅改修費の支給対象としていなか ったが、告示改正により、平成12年12月以降、玄関から道路までの(建物と一体ではない)屋外での工事も住宅改修の支給が可能となった。




これらは高齢者の自立を支援する役割を担っているが、価格の設定は住宅改修を行う事業者の裁量によるほか、事業者により技術・施工水準のバラツキが大きいなどの課題がある。




厚労省は今回、居宅介護サービス計画又は介護予防サービス計画を作成する介護支援専門員や地域包括支援センターの担当者に対し、複数の住宅改修の事業者から 見積もりを取るよう、利用者に対して説明することとする義務を課している。




さらに利用者が市町村に提出する見積書の様式もあわせて提示。改修の内容や材料費、施工費などの内訳が明確に把握できるものを作ったとして、これを活用するよう呼びかけている。




競合により、適切な価格につながるのであればよいのだろうが、実際には住宅改修は、ケアマネジャーの人脈をたどって、信頼できる職人に依頼することで、アフターフォローもしっかりしてくれるなどのケースが多く、業者間の合い見積もりで選んだ業者が必ずしも品質の高い改修を行ってくれるとは限らない。それは結果的に安かろう悪かろうの結果しか生まなかったり、融通を聞かせてくれることがなかったり、工期の遅れにつながるなどのデメリットの方が大きくなる可能性が高い。


介護支援専門員が負うべき義務を増やして制度が良くなるはずがないと思う。


本末転倒の改正通知にならないことを願うばかりである。