社交的でない、話下手、暗い、、、
介護職員とは利用者とのコミュニケーションが欠かせない職種であるから、ある程度社交的な部分を持った性格で、明るく、人と話すのが得意な人が向いていると考えられている。
同時に天使のようなやさしさを持っている人が一流の介護職員になる条件だと考えている人も多いようだが、、、はたして!
そもそも明るい性格の人と、暗い性格の人とに決定的な違いがあるのだろうか。
社交性や明るさは、ある意味で業務や社会生活においてのスタイルに過ぎず、本質でないのかもしれない。
少なくとも明るいという部分は、単に一面にしか過ぎない。
だから性格が福祉や介護に向いているとは思っていないし、逆に、明るくない性格の人がこの職業に向いていないとも考えていない。暗い、社交的でないといわれる方は、引っ込み思案なお年寄りの気持ちが誰よりも理解できるのではないだろうか。
それと天使のような、やさしい人なんていない。普通の人でいいんだ。普通に人の心の痛みや哀しみを感じられる感性があれば充分。
普通の人以上のことを求める必要はない。人の不幸をなんとも感じないのは普通とはいえない。
人間は成長するものだから、業務においてデメリットになると思われる部分は、訓練で変えればよい。性格まで変える必要はないんだ。必要な知識や技術として、その場で発揮できる能力として、その人自身のあらたな一面を持てばよい。
ただ、この職業の場合は、人に対する興味がある人が向いていると思う。
興味があるから、一生懸命、行動や発言の理由や原因を探すことができる。想像力こそ、この仕事の重要な能力である。
その興味もそれぞれの個性で変化があってよい。明るくて社交的な性格の人ばかりのホームというのも、騒々しすぎないだろうか。
時には静かに、お年寄りに寄り添って、暖かい眼差しをそっと差し向ける人が必要なときもある。
冷酷非情で、人を人とも思わず挨拶もできない、という極端な非常識人間は困るが、何も社交的な人だけが良い介護者ではないということは言えると思う。
普通の人~いろいろな性格の人ができる介護でなければ、援助される側も困るではないか?