Allo介護の不思議な世界

こんにちは!介護ブログ管理人のサキです。 この記事は介護は難しい、わかりにくい方に向け、初心者でも簡単に紐解いた解説をします。 介護保険は、3年毎に改正されます。この記事を読むと、最新の介護事情や歴史に触れることができます。 とは言え、一体どうしたらいいかが分からない…というあなたのために、一日一つブログをアップし解説したいと思います。 この記事を読み、実践する事であなたも介護の達人になりますよ! ですので、ブックマークをつけて、じっくりと読み進めながら取り組まれてみてください。

特養の入所要件とは!

特養の入所要件の厳格化で、原則要介護3以上でないと特養入所ができなくなった弊害が、入所制限につながっているのと同時に、「要介護4、5を7割以上にすれば介護報酬で高い加算をつけている」として、この比率が下がることを恐れた特養側が、要介護3の人の入所も制限している。



この加算とは「日常生活継続支援加算」のことであり、36単位(一般型特養)のこの加算を算定することは、介護報酬が大幅に下げられた中では事業継続に必須な条件である。



この加算は、過去半年~1年の新規入所者に占める要介護4以上の利用者が7割に満たなくとも、同じく過去半年~1年の新規入所者に占める認知症自立度がランクⅢ以上の割合が65%以上もしくは、新規入所者に占める喀痰吸引等の特定医療行為が必要な利用者の割合が15%以上でもよいわけであるが、要介護4以上の割合をクリアして算定している事業者にとって、この割合を切るわけにはいかないため、新規利用者の入所に際し、その割合を維持するために、要介護4以上の人を優先させている。



この割合は、あくまで過去半年~1年の新規入所者に占める割合だから、入所後に状態が改善して、要介護状態区分が軽度変更されても問題ないわけだから、そのことの阻害要因にはならないが、新規の利用者については常に一定程度のスクリーニングを要することとなり、要介護3の方々が常に一定程度入所対象からはじかれることにつながっている。



しかもそれは必要性の高い利用者を優先入所させるという省令基準からすれば、必ずしも不適切な対応ではなく、法令に沿った優先入所として取り扱うことができる。



ただこれは特養待機者が減っていない都市部だからできる対応だ。地方ではそもそも待機者が減っており、このような選別ができない状態になっている。



地方ではむしろ要介護1と2の人を対象にした、「特例入所」を活用しないことには、ベッドが埋まらないという施設が増えている。



特例入所の要件とは下記の要件である。
① 認知症で、日常生活に支障を来すような症状等が頻繁に見られること
② 知的障害・精神障害等を伴い、日常生活に支障を来すような症状等が頻繁に見られること
③ 深刻な虐待が疑われること等により、心身の安全・安心の確保が困難な状態であること
④ 単身世帯等家族等の支援が期待できず、地域での介護サービス等の供給が不十分であること



待機者が大幅に減って、利用者が見つけられない施設では、この要件に該当するのか疑わしい人も、特例入所の対象にしている事例がみられる。逆に特例入所を厳しく制限しているローカルルールがある地域では、そのことで空きベッドが増えている現象もみられる。



すでに高齢化のピークが過ぎ、高齢者の数自体が減っているという地域では、要介護3以上に限定した利用者集めに限界を生じている。



一方で都市部では、加算算定のために要介護3の人がなかなか特養に入所できない状態を生んでいる。それは国の施策が介護難民を生んでいるという意味にならないだろうか。



特養の入所要件を原則要介護3以上とし、特例入所というわかりづらくて事務処理手続きが煩雑な方法でしか例外入所ができず、さらには介護報酬も、要介護度の高い人を数多く受け入れないと収益が上がらない構造にするという政策誘導は、地方では空きベッドを生じさせる大きな要因をつくり、建設補助金を無駄にさせ、都市部では介護難民を大量発生させる要因となる結果を招いている。



それは完全に利用者ニーズとかけ離れた失政だったと言えるのではないだろうかと思う。