Allo介護の不思議な世界

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新処遇改善加算について、以前のブログで誤りがありました、心よりお詫びします


1月18日(金)に行われた全国厚生労働関係部局長会議の資料が先週公開され、新処遇改善加算の概要が示されましたので、改めて算定ルールをまとめてみました。



今年、2019年10月の改定は、①介護人材の処遇改善、 ②消費税の引上げ(10%)への対応のための基本単位数等の引き上げ及び区分支給限度基準額の引上げ 、③補足給付に係る基準費用額の引上げという3点に分けることができる。



全体の改定率は2.13% で、その内訳は①の処遇改善に 1.67%、②の消費税対応に0.39% 、③の補足給付の見直しに 0.06% となっている。(※四捨五入の関係で、合計しても2.13%とはならない。)



改定率が最も高い新処遇改善加算のイメージ図は以下の通り示されている。



新介護職員処遇改善加算2
現行の処遇改善加算Ⅰ~Ⅲに積み上げられる形で、新加算ⅠとⅡが算定されるイメージである。



このように新処遇改善加算は2段階で、この区分は経験ある介護福祉士の数の違いではなく、あくまで サービス提供体制強化加算等の取得状況を加味して設定されるものである。つまり質の高い人材の確保・育成に努めていたり、職場環境の改善に力を入れていたりする事業所が高い区分の加算を算定できるようになっている。繰り返しになるがそれは実際に配置されている経験10年以上の介護福祉士の数とはリンクしないものである。



「勤続10年以上の介護福祉士の数」で決まるサービスごとの加算率は、サービス種別ごとに設定されるが、それぞれの具体的なパーセンテージは、「そのサービスに勤続10年以上の介護福祉士がどれくらいいるか」で決められる。つまりその事業所に「勤続10年以上の介護福祉士がどれくらいいるか」ということはまったく関係なく、サービス種別ごとの経験10年以上の介護福祉士の平均数で設定される。



そうなると例えば50人定員の特養で、開設したばかりの施設のため、「勤続10年以上の介護福祉士」が1名しかいない施設も、事業年数が長く「勤続10年以上の介護福祉士」が10名いる施設も、同じ額の算定ということになる。(この部分は以前のブログで誤解していた点。公表当初は、経験ある介護福祉士の配置数が多い事業者ほど算定割合が高くなると誤解していました。心よりお詫びします。)



すると前者の方が、「勤続10年以上の介護福祉士」に配分する額も多くなるし、その他の介護職員や、その他の職種に配分する額も多くなるということになる。しかし今回の資料には書かれていないが、この加算については「経験・技能のある介護職員において、月額8万円の処遇改善となる者又は処遇改善後の賃金が役職者を除く全産業平均賃金(年収 440 万円)以上となる者を設定・確保すること。」という算定要件が加えられることになっており、それに該当する給与改善者が一人以上いなければならないということであり、それは即ちその対象者である、「勤続10年以上の介護福祉士」が一人以上いなければならないということなのだから、「勤続10年以上の介護福祉士」が一人も配置されていない場合は、この加算は算定できないことになる。



またこの加算は、基本サービス費に加算割合を掛けて算出するのだから、掛けることができる基本サービス費の総額が大きい方が、より多い額を算定できることになる。それは即ち事業規模が大きな方がより多くの額を算定できることになり、小規模事業所はこの点でも不利になる。



新介護職員処遇改善加算
ここでは、「勤続10年の考え方は、事業所の裁量で設定 」と書かれており、この経験者が業界10年でもよいとされているが、それはあくまで事業所の裁量で決めるものなので、一番配分額が多い「経験10年以上の介護福祉士」の経験を、当該事業所における経験年数だけでみるという事業所判断もあり得るということになる。必ず「業界10年」の経験が認められることにはならないわけだ。



また配分方法は右下に示された3つの方法があり、どれを選択しても良いわけであるが、その他の職種まで配分する場合の原則は、経験ある介護福祉士2:その他の介護職員1:その他の職種0.5を上回らないという配分ルールを守らねばならない。



またその他の職種については、(役職者を除く全産業平均水準(年収440万円)以上の者は対象外)とされている。そうであれば介護施設の場合、看護職員の平均年収は、役職者を除いても440万円以上である場合が多いため、多くの施設で看護職員は、この配分のおこぼれにはありつけないということになる。



サービスごとの加算率については、1月下旬以降に社会保障審議会介護給付費分科会において介護報酬改定案の諮問が行われる際に明らかにされる。



「月額8万円の給与改善」とは、現行の加算Ⅰの3.7万円に、新加算Ⅰを積み上げて初めて達する額ではないかと読める節もある。そうなれば実際の改善額は4.3万円がマックスということに過ぎないのかという疑問も生ずる。予算総額を見るとそうではないと思うが、ここも今月加算割合が示されて初めて確定するということになる。



そして3月中下旬に、関連する告示の公布、通知の発出が予定されている。昨年末には、厚生労働省が、この加算を法人単位での対応も一部で可能とするルールを検討していくとされていたので、このあたりの結論は3月の通知文を見るまで何とも言えない。



ただ心配なのは、今現在この加算による給与改善を誤解している介護福祉士がいるということだ。



経験10年以上の介護福祉士はすべて今より8万円給料が上がるというのは間違いである。給与の配分はあくまで事業者の裁量で、他の介護職員や他職種にまで配分するなら、その分経験ある介護福祉士への配分金額は減ることになる。そもそも常勤勤務していない介護福祉士は、どんなに経験年数が長かろうと、満額の給与アップなどあり得ないという理解も必要である。



今から誤解を解いておかないと、いざ支給となった際に、がっかり感が職場の不満につながり、転職者続出という恐れがあるのではないだろうか。そうであるがゆえに事業経営者の方は、この加算の趣旨等を今から職員に説明して理解を得ることが求められる。