Allo介護の不思議な世界

こんにちは!介護ブログ管理人です。 この記事は介護は難しい、わかりにくい方に向け、初心者でも簡単に紐解いた解説をします。 介護保険は、3年毎に改正されます。この記事を読むと、最新の介護事情や歴史に触れることができます。 とは言え、一体どうしたらいいかが分からない…というあなたのために、一日一つブログをアップし解説したいと思います。 この記事を読み、実践する事であなたも介護の達人になりますよ! ですので、ブックマークをつけて、じっくりと読み進めながら取り組まれてみてください。

自立支援を推奨する施設とは、介護をするところですか?頑張らせるところですか?

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いまは地域の中で今、介護にまったく関わらない人のほうが少なくなっている。



自分が介護を受ける身になるという意味のみならず、家族や友人、知人、関係者に介護が必要な人、介護に携わっている人、介護の問題で相談を受ける人、いろいろな形で介護が身近な問題になっている。



施設が持っている自立支援の考え方、実際の取り組みについて考えさせられることがあった。



ある方が施設を見学したとき「施設というのはただ介護するのではなく、頑張らせるもんなんですねぇ」と。



「あるおばあちゃんが廊下を這っていたんで、どうしたの?と聞いたら、トイレ、って言うんで手を貸して手伝ってあげようとしたら、その施設の職員さんに、自分でいけるから手を貸さないで、と叱られた」そうです。



その方は、施設の職員のその時の対応を批判的に語っていたわけではない。



むしろいろいろな考えがあって専門家はそこまで考えているんだな、という意味で感心している。



しかし、その施設の対応に少し違和感を感じるし、それが必要な自立支援であるとは思わない。



確かに自分でできることを自分で行い、頑張ることが保障され、機能活用して維持できる「生活スタイル」があるということは良いことと思う。しかしそれも時と場合で、排泄という行為に対してまで機能活用を優先させる必要性は感じない。



排泄という行為は、それを感じて、そのことでトイレで排泄できること、そのものが自立なのだ。排泄感覚が維持できて、訴えることができ、それがトイレでの排泄に繋がっていることだけで充分ではないか。



確かにその方は這ってトイレに向かって間に合っているのかもしれない。しかし、移動能力の維持など別の場面でいくらでも機能活用できる。



トイレまで行くために毎日、廊下を這って「頑張る」ことが普通の生活なのだろうか。



せめて排泄のときくらい、我慢せずに「必要な支援」としての移動介助を行なってトイレで気持ちよく排泄してもらえば充分だろう。こんなところまで頑張る必要もないし、頑張りを強要するのは虐待と紙一重だ。手を添えれば明日から移動能力が失われるとでも思っているのだろうか。



こんな状況は、高齢者が頑張っているのではなく、頑張らねば寝たきりになる、という強迫観念を持たされ、精神的に追い詰められていることと変わりはないのではないか。



機能活用さえすれば良い、というのは間違いだ。その前にその人らしい、人間として当たり前の生活とは何か、という視点があるべきと思う。



自分の親が、排泄のたびに、廊下やフロアを這って、大変な時間をかけてトイレに通う姿を見るとして、何も感じない子供がいますか?




最初に確認すべきことは「間に合いますか?」ではないのか。あやしければ、何より早く移動できるように手伝うことが、この際の適切な支援である。普段、自走できている人に排泄まで絶対に自力移動を強いる必要はない。排泄感とは人にもよるが、それだけ切迫した状況があり得るものなのだ。移動できる人を安易に手伝わない、という意味と、この行為の支援を行わないこととは少し違う。



次に食事摂取についても、しかりである。



自分で食べることができる機能を大切にして維持することは必要だが、摂取状況によっては一概に援助が不適切とはいえない。わずか茶碗一杯のご飯と副食2品を食べるのに、1時間もかかるような摂食状況は好ましいものとは思えない。これでは美味しさとか、楽しみがほとんど感じることができない単なる栄養摂取の行為、かつ苦しい行為に変容してしまう可能性さえある。



上肢機能の活用は食事摂取行為と絡めて考えれば、それは手取り早い方法ではあろうが、本当にその人の生活のためになっているのか、という考察ができないと無意味である。



自立支援はそれ自体が目的ではない。それによって生活が良くなる、その人らしい生活が送れる、そのための手段ではないだろうか。



人間らしい生活に目を向けず、行為の自立だけを考えてしまうことで見えなくなってくるものがあると思う。