Allo介護の不思議な世界

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仮装現実VR世界を終末期ケアに導入を!!

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VRとは、バーチャル・リアリティ(virtual reality)の略語で、「仮想現実」と訳されている。



VR体験装置を装着した経験を持っている方も多いと思う。



一番普及しているのは、頭部に装着してすっぽりと視界を覆う「ヘッドマウントディスプレイ」(HMD:Head-Mount Display)装置である。でっかい水中メガネのような機械である。



幻視のある認知症の人たちが、どんな日常の中にいるのかを体験するためにVR体験装置を装着した経験のある介護関係者は多いのではないでしょうか。



そこでは実際にないものが見えたり、空間認知機能の低下した認知症の人には、段差が巨大化して見えたり、平衡感覚を失って立ちくらみするのと同じ体験をすることができ、認知症の人が生きる現実の一部を知ることができる。



その体験は、認知症の人に対するケアを考える上では、相手の立場に立って考えるための助けになる。しかし、認知症の人の現実のすべてが理解できたと勘違いされては困る。



このVRをターミナルケアの場において利用しているところがあることを、神戸新聞のネット配信記事が紹介していた。



終末期のがん患者の願いをかなえるため、兵庫県芦屋市朝日ケ丘町の市立芦屋病院の緩和ケア病棟で、仮想現実(VR)の装置が活用されているという記事である(6/7)。ネット配信記事は一定時間経過後に削除されてしまうので、一部を下記に転載させていただきます。


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中皮腫を患い、緩和ケア病棟で過ごす同県尼崎市の男性(66)は5月末~6月初旬、ベッド上でVRヘッドセットを装着した。「自宅を見たい」という男性の願いを受け、妻(59)と三女(26)が、360度カメラで撮影したリビングや寝室、ヤマモモやモクレンが育つ庭、愛車などの映像が流れた。



妻と三女は「本人目線で、歩いているように撮影した。パパがいつも座っていたソファに座り、好きなゴルフ番組にチャンネルを合わせた。13年間乗った車の運転席では、運転気分を味わえるよう工夫した」と話す。男性は「まさか見られると思ってなかった」と感想を漏らし、特に愛車の場面の再生を繰り返した。


(中略)


ふるさとや結婚式をした思い出の地、旅行先など患者の望みに応じ、関西や九州など各地で映像を撮影。衛星写真による「グーグルアース」も活用した。飛騨高山でバスの運転手をしていた男性は「運行ルートをたどりたい」と要望した。自宅の仏壇の前に座りたいという人もいた。



体験前と体験後にアンケートで感想を尋ねたところ、不安感が減り、楽しみや幸福感が増す傾向が見られたという。

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このブログで何度か書いてきたように、看取り介護とは安心と安楽が必要とされるケアであり、同時に人生の最終ステージを過ごす人の大切な場である。そのためには逝く人と残される人の間で、様々なエピソードを刻まれて、それが両者の記憶に残されていくことが大事である。



そこでは逝く人が余命宣告を受けている場合もあり、自らの人生の最終ステージを意識したエピソードの刻印も重要となることが多い。そんなときに、思い出の場所や憧れの場所に、VRを利用して行った気分になれたり、したかったけれど、できなかったことを体験した気分になれることはとても素敵なことではないか。



人生の終末期に人は、かつての思い出の場所や憧れの場所に思いを馳せたりする。その時、仮想現実とは言えVRが「どらえもんのどこでもドア」のように思いを馳せた場所に人を連れていくことができるとすれば、それは終末期の暮らしに潤いを与えることではないだろうか。



そういう意味では、看取り介護の時期の安楽な過ごし方や、残された貴重な時間を有効に使う方法として、VRは様々な可能性を生み出すと断言する。



だからこそ看取り介護に取り込む特養などでは、その導入を積極的に検討する価値は十分あると思う。