Allo介護の不思議な世界

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地域包括ケアシステムの他業種連携より大切なもの

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社会保障制度改革が進められる中で、医療・福祉制度改革の方向性とは、本当に必要な人のみが医療機関に入院し、早期治療したうえで、できるだけ早く医療機関から退院して、それぞれの居所(介護施設を含む)で暮らし続ける社会を目指すものである。それが「地域包括ケアシステム」である。



そこでは医療サービスから、介護サービスへの付け替えが進められ、生活の場に医療が深く介入することになり、医療・介護双方のハイブリッド化が進められるのだから、保健・医療・福祉・介護という領域を横断した多職種連携の必要性が高まるのは当然の帰結と言える。



そのような中で、多職種連携の基盤づくりのための研修会も全国各地で行われている。特に連携に必要な、「協力・協調」を促すために、「他職種を理解する」というテーマで講演等が行われることが多くなっている。



それは悪いことではない。大いに他職種を理解するように努めていただきたい。他職種や他領域のことをまったく知らないと、所属意識の弊害が発生して、思考が自分の専門領域のみの利益に偏る恐れがあるのだから、他職種の役割りや思いを理解しようとすることは大事であることは疑いようのないことだからである。



しかしその前に、同職種の間での理解や協力はできているのかということも考えていただきたい。



多職種連携を阻んでいるのは、本当に職種間の意識の違いなのだろうか?同職種間の理解は十分進んでいるのだろうか・・・。同職種とはいっても、地位や立場で考え方やすべきことは異なってくる。この違いも理解していないと、本当の意味での協力や連携はできない。



典型的なのはユニット型施設における、「施設内民族主義」である。



同じ施設内であっても、所属チームごとにサービスの質を高めるための、施設内競争が行われるのは極めて健全な姿ではある。しかしそれはあくまで競争によって、施設全体のサービスの質が上がるという目的を、全職員が意識して行われる「緩やかな内部競争」であるべきだ。



チームメンバーの力を引き出すためには、協力するだけではなく、競争意識によってメンバーそれぞれのスキルアップが図れることも重要になってくるのだから、メンバー全員が目的と目標を分けて理解しながら、同じ目的に向かってお互いのパフォーマンスを高めていく必要がある。



だからこそ競争に勝つことだけを目的にして、自分が所属しないチームの誰かの足を引っ張って、他のチームの競争力を低下させることで、自分たちが勝者の立場に立つという、「弱肉強食のシャレにならない生存競争」であってはならない。



しかしチームが異なり、それぞれのチームの競争意識がおかしな方向に進んだとき、自分のチームさえよければよいという目的と目標を見失った考え方が生まれる。そこではあたかも近親憎悪のごとく、同職種間の対立の方が、異職種との対立よりも激化することがある。



そうなってしまっては全体としてのチームケアは成り立たず、同じ事業者の中で独立国家が乱立し、対立が繰り返される中で、それぞれが疲弊し、生産性は低下の一途をたどらざるを得ない。だからこそ目的が達せられない理由は、職種間の意識の差であるのか、職種とは関係のない場所での対立なのかということを見極めていく必要がある。それなしにはますます複雑化する社会構造の中で、対人援助という極めて個別性の高い援助は成り立たなくなる。



対人援助の本来の目的を達するためには、他職種の理解というより先に、自分以外の他人を理解しようとする姿勢が求められる。他のメンバーの役割りや思いを理解しようとしない限りチームのパフォーマンスは上がらないし、課題解決には結びつかないからだ。それは自分自身が使命を果たせないという意味なのだから、チームケアが不可欠な領域において、チームメンバーを協力者として理解する態度がない限り、プロとしての責任は果たせなくなる。



それは即ち、対人援助という仕事に向いていないという意味である。