Allo介護の不思議な世界

こんにちは!介護ブログ管理人です。 この記事は介護は難しい、わかりにくい方に向け、初心者でも簡単に紐解いた解説をします。 介護保険は、3年毎に改正されます。この記事を読むと、最新の介護事情や歴史に触れることができます。 とは言え、一体どうしたらいいかが分からない…というあなたのために、一日一つブログをアップし解説したいと思います。 この記事を読み、実践する事であなたも介護の達人になりますよ! ですので、ブックマークをつけて、じっくりと読み進めながら取り組まれてみてください。

砂上の楼閣

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人材育成のシステムがない介護事業者が、今いくら収益を確保していようと、それは砂上の楼閣である。



就業初日からOJTと称して、金魚の糞のように先輩職員について歩かせ、根拠のない、「見て覚えろ」的な作業指導を、教育と勘違いしている介護事業者に未来はない。



きちんとした介護事業者は、実務教育に入る以前に、社会人としての心構えを含めた基礎教育を行っている。座学による基礎教育のなかで介護の基礎知識もしっかり叩き込んでいる。そのため実務に入る以前の教育期間は2週間~1月にも及んでいる。そうした基礎学習の期間に、泊まり込み合宿も行いながら、徹底的に基礎知識を学ばせ、サービスマナーの教育も徹底している事業者も存在する。



そうした事業者においては、総じて職員の定着率も高くなるし、教育訓練をしっかりしてくれるということが評判となって、経験・未経験の人がどちらも安心して働くことができるということで、募集に応募してくれる人も増える傾向が強い。



だからそうした事業者では、職員が慢性的に不足して業務が回らなくなることがない。そのため新人教育にそれだけ時間をかけて、採用したばかりの職員が数週間から一月もの長期間、介護サービス実務に携わらなくとも現場が廻り、人手が足りなくて困るということにはなっていない。



むしろ後々の業務がスムースに廻るように、もっと期間をかけてでも実効性のある十分な就業前訓練をしてほしいという声さえ挙がっている事業者もある。



しかもそれだけの期間をかけて教育した新人に対して、OJTツールをしっかり準備しながら、座学の知識を実務の中で確認できる本物のOJTを行うので、新人が伸びていくことができ、仕事もきちんと覚えることができる。そのため戦力になるのも早いという好循環が生まれる。



つまり実務に入る期間が先になろうとも、就業前の基礎座学・基礎訓練に時間をかけている事業者の方が実務に入った後で業務に溶け込むスピードは速くなるので、全体から見ると従業員の業務負担が減り、働きやすくなる。



そのようなシステムが全くないところは、就業初日から根拠のない実務指導と称した、作業労働しか教えない状態になるので、新人職員がきちんと仕事を覚えられるかどうかは、個人の能力に頼り切ってしまう結果となる。そのため業務を覚えるスピードも個人の能力に大きく左右されることになり、中途退職者も増え、結局いつまでたっても人手が充足することはないという悪循環に陥ってしまうのである。



仕事を十分覚えることができない職員が配置だけされているという状態は、仕事ができる職員に過度な負担をかけているという意味だから、そうした職場では熟練した仕事ができる職員がバーンアウトしていく。そして未熟で、手より口だけ動かす職員だらけになって、不満ばかり口にして仕事はさらに停滞し職場の雰囲気は悪くなる。そしてサービスの質も劣化の一途をたどり、定着率はさらに低下し、職員募集に応募してくる人も、他事業所で使えないと烙印を押されたスキルの低い人ばかりになる。



それでも人が足りないからと言って、募集に応募してきた人をとりあえず採用する事業者では、仕事ができない職員でも辞められたら業務が回らなくなるから困るという理由で、不適切な行動に対して、適切な指導さえ遠慮して、叱れない・教えられない状態となり、サービスの質はさらに劣化する。やがてその状態は不適切サービスに結び付き、従業員の感覚麻痺が進行して虐待が引き起り、事業経営ができなくなるケースさえある。



介護福祉士養成校などから卒業して介護事業者に就職する学生は、「人の役に立ちたい」という思いを抱いている人なのである。



その動機付けを護り育てる新人教育が、将来人財となる若い芽を育てる。それが人材確保という面で他事業者との競争に勝ち残っていく唯一の方法だ。



そのための内部研修は何より重要で、その研修をおざなりにしないためのチェック機能や修正機能を持つためには、理念に沿った実践指導ができる現場リーダーの育成が何より大事だ。この部分にいくらお金をかけても無駄にはならない。



人の役に立つことをあきらめざるを得ない職場からは、近い将来必ず顧客離れが始まり事業経営が悪化する。入社式の日が、志高く介護の仕事にやりがいを求めて就職してきた人たちにとって、その志を「あきらめる」初日にしないための職員教育が不可欠だ。



2020年代に勝ち残る介護事業者とは、行政指導受けないためのアリバイ作りの職員教育に終始せず、人を育て定着させるための、本物の職員教育を行う事業者と思う。