Allo介護の不思議な世界

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普通でない感覚麻痺だから、介護業界から虐待が無くならない

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大阪東住吉区の特養で昨年11月から12月にかけて、寝たきりの女性3人が相次いで肋骨骨折し、今年1月にも90代の寝たきり女性の体に、打撲による「あざ」が発見され問題となっている。



もともと肋骨は骨折しやすい箇所ではある。寝たきりの人は骨がもろくなっているので、肋骨骨折の危険性はさらに高くなる。例えば移乗介助の際に、介護を行う職員が利用者の背中側から脇に手を入れて、肋骨箇所に掌を添えて力を入れただけで骨折する人もいる。そのため移乗介助の際に利用者の肋骨部分に負荷をかけない介護方法を学ぶのは基本中の基本である。



そのような基本的介護ができていなかった結果による、「介護事故」と考えることができないだろうか。



自分で動くことができない複数の高齢者が、このような短期間に同じ個所に怪我を負うということは常識的には考えられないので単純な介護事故とは思えない。本件のような状態は、意図的で人為的な力が作用しないとあり得ないことであり、利用者にとって身近な職員から虐待行為を受けた、「事件」であることが疑われる。



そのため大阪市や施設から通報を受けた大阪府警は、事件性の疑いもあるとみて捜査を始めた。



被害者はいずれも多床室に入所していた方である。しかし被害を受けた日時が特定できないのだから、この間複数の職員の直接介護を受けており、仮に虐待暴行事件だったとしても、加害者を特定するのは非常に難しい。



特に被害者はいずれも認知症の方で、誰が自分に対して、どのような行為に及んだかを訴えることができないので、加害者特定は余計に困難であるが、だからこそその行為は悪質で許せない行為である。



このようなニュースが流れると、施設入所している自分の親は大丈夫かと心配する家族はたくさんいると思う。介護施設における虐待はどこでも行われていることで、表面化する虐待行為は、その氷山の一角にしか過ぎないのではないかと考える人もいて当然である。



そのような考え方は間違っており、多くの介護事業者や介護関係者が虐待とは無縁であると言っても、そのことに説得力を感じない人が増えてしまうのも当然だ。そんな中でいったい何をしたら良いのだろうか。



報道を受けて改めて、『虐待防止研修』を企画する動きもみられる。しかし虐待防止研修をいくら開いて、それを多くの職員に受講させたとしても、そのことにほとんど意味がない。



なぜなら、「虐待しない」ということが良いサービスではないからだ。虐待しない職員が良い職員だとも言えない。「虐待行為のない施設」や「虐待しない職員」は、当たり前のことであり、特別なスキルではない。むしろ虐待防止研修を声高らかに唱えなければならない介護業界のモラルレベルが疑われようというものだ。



自ら選んだ対人援助という職業の中で、利用者を虐待するということ自体が「異常」で、「普通ではない」こと。その異常な状態に気が付かない感覚麻痺をどうにかしないと介護業界から虐待は永遠になくならない。



そんなことに気が付かない職員に、改めて虐待を防止しましょうとレクチャーして何の意味があるのか。



そもそも虐待が悪いことであるということくらい誰でもわかっている。虐待は良くないことです、なんていうレクチャーは小学生低学年以下に向けて行うべきことで、それ以上の年齢の人に対して行うような教育ではない。



またストレスが虐待の原因だとされることがあるが、それは間違っている。職業にストレスはつきものであり、介護という職業だけが特別なストレスのある職業だということはない。少なくとも介護施設内の業務には、営業ノルマのようなストレスは存在していない。



そもそも対人援助の中で、ストレスのはけ口を直接利用者に向ける人間は、対人援助にはじめから向いていないし、むしろ人を傷つけることを何とも思っていなかったり、サイコパスのように人を傷つけること自体を目的に介護という仕事を選んでいるのである。そんな人間に、虐待は悪いことで、防止しなければいけないことだという教育をしたところで何にもならない。



そんな低いレベルの所で何をしても、どうしようもないのである。



そこでまず初めに考えなければならないことは、人材不足だからと言って、職員募集に応募してきた人間を闇雲に採用してはならず、一度採用した人についても、試用期間に適性をきちんと見極めて、対人援助に向いていない人には別な職業を勧めることである。



教育レベルで言えば、虐待防止研修ではなく、対人援助のプロフェッショナルとしての矜持を植え付けることを主眼に置かねばならない。介護を職業とする人々の、「民度」が問われていることを自覚しなければならない。



そのためには虐待を起こしてはならないという小学生レベルの「お話し」を聴かせるのではなく、対人援助のプロフェッショナルとして根本から教育し直さなければならない。



感覚麻痺に陥らずに、介護サービス利用者に対して正常の顧客マナーを失わないように、徹底した節接客・接遇意識を植え付けるための、サービスマナー教育をし直さねばならないということ。



そうすることでしか職員に植え付けられない意識があるのだ。それを基盤として自らの実践で、介護サービスを高品質化して、社会から認めてもらわなければならない。



サービスの品質を常に意識する職員を育て、そのためには顧客に対するサービスマナー意識があって当然だと考える職場環境を創る中で、顧客に対するホスピタリティ精神が生まれるのだ。サービスの品質に対する興味がなく、サービスマナー意識が浸透しない職場で、ホスピタリティ精神など生まれない。



しかしホスピタリティ精神が根付いた職場は、虐待と無縁になるし、幼稚な「虐待防止研修」なんて必要なくなる。このことを理解しなければならない。虐待防止研修が必要な土壌を改善しなければ、いつまでも虐待はなくならないと思う。